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FOCUS

『Clementia Vol.3 クレメンティア』構成・演出・振付/川崎悦子&ダンサー/大貫勇輔インタビュー

 『Clementia Vol.3 クレメンティア』がさらにパワーアップして戻ってくる!
「新しいことがやりたい」という大貫勇輔の情熱と、「大貫が死ぬ気で挑戦する舞台を提供したい」というホリプロ・プロデューサー吉永の熱意が結実した、2014年の初演『Clementia クレメンティア』を経て、2015年は出演メンバーも会場も拡大。
「バレエ・コンテンポラリー・日本舞踊・マリンバ・尺八」の一流アーティストたちが集う大人のエンターテイメントに、会場はスタンディングオベーションの嵐が巻き起こった。”本格的でありながら気軽に楽しめる舞台” とあるとおり、和楽器や日本舞踊のテイストを活かした洒脱なパフォーマンスは驚きと感動をもって迎えられた。

 

2015年『Clementia Vol.2 クレメンティア』C) 渡部孝弘

2015年『Clementia Vol.2 クレメンティア』C) 渡部孝弘

 

 そして第3弾は、一幕は演劇スタイル、二幕はキャストたちそれぞれの技を競うエンターテイメントショウの2部構成。物語は、アパートに暮らす正体不明な住人たちが、音楽会を通して巻き起こすミステリーとなっている。今回の気になるキャストは、大胆且つ多彩な顔ぶれ。

「テノール・ピアノ:田代万里生」
「ダンサー:大貫勇輔」
「人形舞:ホリ・ヒロシ」
「アコーディオン奏者:桑山哲也」
「三味線プレーヤー:浅野祥」
「ジャズピアニスト:クリヤ・マコト」

 それぞれソロでも活躍しているトップアーティスト同士の共演とだけあって、どのような「競演」となるのだろうか。前回に引き続き、構成・演出・振付の川崎悦子とダンサーの大貫勇輔を迎え、作品の魅力などについて語ってもらった。

 ―「ダンス」と「人形舞」のコラボはおそらく初となりますが、何かきっかけはあったのでしょうか?

川崎: 人形師のホリ・ヒロシさんと15年ほど前にいっしょにお仕事をしたのですが、お互いの世界観が
           近いところがあり、感動を共有した経験もあって今回のキャスティングが実現しました。
    皆さん驚かれるんですが、ホリさんの人形は身長170センチ (!)にもなります。
    ホリさんの幻想的な世界は本当に美しいです。

 ― 170センチの人形となると、もはや一般的日本人女性の身長を超えていますが、
   3人(!?)で踊ることになるのでしょうか?
 
川崎: 正確に言うと、大貫さんと人形使いふたりの4人になります。日本舞踊的な感じになる踊りと、
     タンゴ的なシーンも用意しています。

 ― 前回の大貫さんのソロも素晴らしかったです。演出・振付家からみて、彼はどんなダンサーですか?

川崎: 彼はスペシャルです。日本には稀有なダンサーだと思います。すべての人に楽しんでもらいたい
    という意識がとても高いですね。直感的感覚に優れているので、自分のまったく知らない未知の世界に
    触れたときの吸収力が半端ないです。

     前作『Clementia Vol.2 クレメンティア』で、日本舞踊の尾上菊之丞さんとリハーサルしたとき、
    大貫さんが一瞬「ヤバイ!」って顔をしたんです。絶対面白い舞台になると感じました。
    「自分は○○ダンサー」と決めてもらいたくないダンサーですね。

 ― 『Clementia Vol.2 クレメンティア』で一番チャレンジングだったところは?

川崎: どうコラボレートするかです。これまでも色々なところで開催されていますが、だいたい想像ができます。
    お互い無理させることなく、お互い損がないように仕上げる。でも私はそれはやりたくなかった。
    出演者自身が、「がんばらないとちょっとヤバイかも」というふうに思ってもらえるような、
     それぞれのキャストのなかに眠っているものを、私が引っ張り出せられたらと思っています。
 
 ―  演出へのこだわりを教えてください。

川崎: こだわりよりもハプニングを楽しむタイプです。色々な出演者が集まったときに
    計算していなかった何かが生まれれば、そこから私の演出がはじまるのかなと。
    出演者の方は不安かもしれませんね(笑)。
    「これが私の演出です!」というのではなく、「このキャストのこんなところを見たらしびれちゃう!」
    という観客と同じ目線を持っていると思います。

 ―  異ジャンルの一流アーティストたちをまとめるのは、かなり大変そうに思えます。

川崎: 絶対にこの方が良くなると思ったらそれを押します。
     性格的に流すことができないので「コワイ」とよく言われますが(笑)、
     キャストがどうあることが彼らにとって「徳」があるのかを考えますので、
     それぞれに色々なプレッシャーをかけますが、キャストたちから拒絶はされたことはありません(笑)。
   

 ― 今回のキャストはどうですか?

川崎: いままで見たことのない、キャストたちの新しい一面をお見せできると思います。
     田代万里生(マリオ)さんは、歌とセリフでピアノも弾きます。 前作よりさらに進化した大貫さん、
    どのキャストもソロで活躍しているトップアーティストなので、その彼らが交わったらどうなるのか、
    楽しみにしててください。この作品のために桑山さんが新しい楽曲も創作してくれたのですが、
         あっという間にできあがってしまいました。彼らはすごいですよ。

 ― 2015年の『Clementia Vol.2 クレメンティア』のカーテンコールは大歓声でしたね。
   舞台を終えていかがでしたか?

大貫: ゼロからのスタートだったので不安だったんですが、悦子先生(構成・演出・振付)が
    ジャンルが違うバラバラの5人をまとめあげて素晴らしいものにしてくださった。
    それぞれのキャストたちの良さを出すことができて、お互いをリスペクトしている
    空気が充満している良い感じでした。

 ―  今回で3回目の出演になりますが、難しかった点などありますか?

大貫: だいたいの場合、台本があってこういうものをやろうとスタートするのですが、
       「こういう人を集めたら面白そう」「何が生まれるかわからない」というところからはじまるので、
        難しいですが面白いです。

 ―  大貫さんからみて、悦子先生はどんな演出家・振付家さんでしょうか?

大貫: 頭が切れて繊細な方です。稽古のテンポが早い。ここが分からないなと思っているとポンと答えを出してくれる。
    仕事が早いけれど丁寧なので、いっしょに仕事をさせてもらっていて心地良いです。

  ― 一幕は演劇スタイル、二幕はキャストの持ち味を活かしたステージということですが、
        振付にも関わったりするのでしょうか?

大貫: 前作で「こうしたらどうでしょう?」など、悦子先生に提案することもありました。
    僕はボブ・ホッシーのスタイルが大好きなのですが、最近ではしっかりとしたジャズダンスを
         見せる舞台が減ってきているので、前回の桃太郎の家来の犬役も楽しかったですね。
    本公演の二幕は僕自身が踊ります!

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公演情報

『Clementia Vol.3 クレメンティア』
2016年12/9(金)~11(日) 天王洲 銀河劇場
http://hpot.jp/stage/clementia