FOCUS
新国立劇場バレエ団・福田圭吾(13日)、福岡雄大(14日)の出演も決定した。
日常の生活風景を題材にした福田紘也の最新作、『Nosuferatu-ノスフェラトゥ–』。自身も15日に出演する本作には、実の兄の福田圭吾と、同じ出身スタジオである福岡雄大の追加出演も決まり、井澤駿、奥田花純の今をときめく新国立劇場バレエ団の先鋭たちがそろった。映像を駆使しつつ、どんな福田紘也ワールドが繰り広げられるのか、制作秘話を語ってくれた。
― 『Nosuferatu-ノスフェラトゥ–』のタイトルに込めた思いをお聞かせください。
タイトル自体は「モンスター」という意味です。
ただ、そのままそれをタイトルにしてしまうと、お客様が持つイメージが限定的になってしまうのではないかと思い色々調べていたところ、ドイツの「ノスフェラトゥ」という映画に行きつきました。
その映画がとても自由に創られている印象を受け、インスパイアされました。今回の自分の創作と重なっているなと感じて、タイトルに使うことにしました。
― インスピレーションはどのように得られたのでしょうか?
公演の最後に使われる曲を初めて聴いて「いい曲だなぁ」と思ったときに、今回上演させていただく場所であるkawamata hallのピクチャーが重なって、「この曲を最後に使うためには、どうしたものだろうか」というところからスタートしました。 「こういう主張をしたいんだ!」というよりは、「いい曲を使いたい」という方が強い、といいますかkawama hallで最後の曲を踊ってみたい、という思いが強くありました。
同時に、それが独りよがりの楽しみで終わることなく、お客様にも楽しんでいただけるようにしなければと思っています。
― 演出で一番こだわった点はどんなところでしょうか?
選曲と映像です。選曲についてですが、音楽のジャンルは問わずにストーリーを進めていくように考えつつ、自分に対して課題を設定する形で決めていきました。映像については、頭の中では創りたいイメージがはっきりとあるので「ストーリーはこんな感じだよ!」というヒントを含んでいる作品にしようと思っています。
― キャストが豪華ですが、どのような観点でダンサーを選ばれたのでしょうか?ダンサーのそれぞれの魅力について教えてください。
奥田花純さんは、踊りに華があって、普通にファンなんです(笑)。
「周りの皆に優しく、自分にとても厳しい」というダンサーで、色々話を聞いてみると、やっぱりハートが熱い。作品創りは長時間の共同作業なので、色々創っていく中で変わっていくことが多いいのですが、花純さんなら、最後までフレキシブルに対応してくれて一緒に創作過程を楽しんでくれるだろうと真っ先に思い、お願いしました。
井澤駿君ですが、ノスフェラトゥはモンスターでもあるんですが、同時に人を魅了する品のあるキャラクターでもあって、それは王子役がハマる駿君が良いんじゃないかと思いました。バレエ団で主役のリハーサルをやってクタクタになっても、何回も何回も練習に付き合ってくれて本当に感謝しかないです。
「福田圭吾さん、福岡雄大さんが ”福田紘也” を踊ってるところを見てみたい!」と友人の宝満直也君から言われ、今回、二人が友情出演してくれることになり、本当に嬉しいです。
― ファンの皆さんに一言お願いします。
とにかく素敵なBankART(kawamata hall)のアート空間の中で、濃密な時間を一緒に過ごしましょう!ぜひいらしてください!
公演情報
fukudance Vol.1 『Nosuferatu-ノスフェラトゥ–』
2017年10/13(金)~15(日)kawamata hall
http://danpre.jp/2658/