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マシュー・ボーン振付のミュージカル『メリー・ポピンズ』、主演キャスト・インタビュー

 作家パメラ・トラバースの原作をもとに、ウォルト・ディズニーが自ら手掛けた映画「メリー・ポピンズ」。1964年に上映され、アカデミー賞5部門を受賞している大ヒット作品。2004年にミュージカル化され、ウエストエンドで初演、2006年にブロードウェイで幕を開け、その後世界10か国以上で上演されてきた。ミュージカル版の振付は、マシュー・ボーンが手掛ける。

 日本初上演にあたり、主人公の家庭教師メリー・ポピンズ役を濱田めぐみ/平原綾香、キーパーソンとなる重要な役どころのバートを大貫勇輔/柿澤勇人がダブルキャストとして抜擢。長期間にわたるオーディションを勝ち抜いた主演4人に、本作に賭ける思いを語ってもらった。

濱田さん濱田 「人が生きてゆくために何が大事なのか。『メリー・ポピンズ』は楽しいだけではなく、作品が持っている深さがあります。来日作品ものは文化の違いに驚きもありますが、文化の融合を図ること、来日作品の初演に関われることは嬉しいです」

 ― 来日作品にも多く出演されていますが、これまで演出家から受けた最も印象的な言葉は?
 
「(演技で)迷ったら目と耳をふさいでみてごらん。本物は分かるとおっしゃったことです。外国語の壁があるからこそ、相手が何を伝えようとしているのが、心で読み取ろうとします。だからこそ演出の本質的なところが伝わる。それをキャッチできたときに私も解るし、相手にも伝わる。同じ言語だと分かったつもり、会話できたつもりになってしまう危うさがありますが心で通い合うことの大切さを学びました」

 ― 『メリー・ポピンズ』は家族愛が重要なテーマともなっているが、家族との思い出は?

平原さん平原「よくキャンプに連れて行ってくれてそれがすごく楽しい思い出です。朝目覚めたら川の水かさが増してウォーターベッドになっていたこともあって、水の大切さと怖さを学びました」

 ミュージカル初演のダブルキャストも濱田との共演だったが、また本作でダブルキャストでの再演となった。本作でミュージカル作品は3作目の出演となる。
「初演のときも、ふたりでひとつという気持ちがお互いにありました。今回は私は笑いを武器に頑張ろうと思います」と茶目っ気たっぷり。
 
 じつはバレエレッスン歴が11年あり、踊ることも大好きと語る。
「私はあまり動かないというイメージがあるようなのですが(笑)、やっと踊れる作品に出られて嬉しい。バレエレッスンを習い直しているところです」

 ― 長期にわたったオーディションだったということですが、演出家にはどのような要求がありましたか?

大貫さん大貫「バートの内面に目を向けてと言われました。内側から出てくるユーモアを出してくれと。じつは、数か月間次の仕事が決まらないときがあったんです。そのとき必要とされていないんじゃないかとかなり落ち込み恐怖感も味わいましたので、仕事がある有り難さを痛感しました。
 日本初演に巡り合えたこの機会にも感謝したい。ダブルキャストも大きいプレッシャーの一つですが、それぞれ良さが違うと思います。稽古をしながら共に成長できたらと思います」

 

 

― 大貫さんとダブルキャストですが、バートとの共通点はどんなところにあると思いますか?

柿澤さん柿澤「自由に気ままなところかな。オーディションでは何の緊張もしなかったんです。というのも、怪我してから変わりました。今までは舞台袖で震えていたのが、アキレス腱を切って絶望感を味わってからは、『なるようになるか』、何かあっても『あ、やっちゃった。次いこう!』って思えるようになりました。
 22歳のはじめてのニューヨークで観たのがメリーポピンズで、それがまさか出演することになるとは思ってもみなかった。ブロードウェイではタップダンスが上手い役者が出演しているし、ここに来て試練が(笑)。

 『メリー・ポピンズ』は、あー、楽しかった!と思える作品だと思うので、それが一番の魅力ではないかと思います。ニューヨークのクオリティを越える日本ならではのメリーポピンズにします!」

 

 ”メリー・ポピンズのように不思議な力を与えられるとしたら、どんな魔法がほしいですか?”の問いに対し、それぞれ役柄に沿った回答をしてくれた。

濱田「人々の苦しみや痛みを取り除きたい。皆もいっしょなんだよと伝えたい」

平原「スナップひとつで部屋を片づけられたらいいな」

大貫「瞬間移動したい」

柿澤「芝居が上手くなりたい。他に?一目惚れされてみたい」

 最後に、大貫からダンスについてのコメントをお届け。
「クラシックバレエは19歳からはじめて10年間学んでいますが、こんなに本格的なタップダンスを舞台で踊るのははじめてで一番苦戦しています。打楽器に挑戦している感じです。正確にリズムを刻むのが難しい。
 マシューの振付は、芝居の延長にダンスがある。早く体感したいですね。世界を通して一番動けたバートだねと言われたいですね。お客さんが観て、わぁー!と身体が熱くなるようなステージにしたい」

公演情報

ミュージカル『メリー・ポピンズ』
<東京公演>
プレビュー公演 2018年3/18(日)~24(土)、本公演 2018年3/25(日)~5/7(月)東急シアターオーブ
<大阪公演>
2018年5/19(土)〜6/5(火)梅田芸術劇場 メインホール
http://marypoppins2018.jp