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FOCUS

「アルディッティ弦楽四重奏団×小㞍健太」のコラボ実現!小㞍健太の最新インタビューをお届け

 20世紀音楽に特化した国際的に著名なロンドン発の弦楽四重奏団カルテットと、国内外で活躍中のトップダンサー・小㞍健太との新作コラボレーションが実現。世界的振付家イリ・キリアンのほか海外の巨匠たちの作品に出演している小㞍が、高度なテクニックで世界中を魅了しているアルディッティ弦楽四重奏団と共演する。
どのような作品になりそうなのか、見どころについて語ってくれた。
 
― 新作 2 演目について、どのようなインスピレーションを得たのだろうか?
 
 私は音楽を軸に想像を膨らませて、構成や振付のアイディアを練っています。今回ほど苦戦している楽曲は初めてですが、アルディッティ弦楽四重奏団との共演という素晴らしいご縁をいただき、とてもワクワクしております。舞台監督の尾崎聡さん、照明の伊藤雅一さん、振付協力・プログラマーの堂園翔矢さんと、観客を魅了する世界を創造したいと思っています。
 ダンサーの“身体的感情”は、ダイレクトに観客に伝わります。観客と共感し合うためには、ダンスと音楽の深い歩み寄りが大切です。「見ることができない音を、いかに想像し、身体表現として伝えられるのか」そういった意味でも、今回の作品は大きな挑戦になっています。世界屈指のアルディッティ弦楽四重奏団の生演奏を全身全霊で感じ、予定調和ではないインスピレーション (語源:息を吹き込む) を本番で体感できることを今から楽しみにしています。
 
― ドイツ人の現代作曲家ウォルフガング・リームの音楽について
 
 はじめて聴いたときは、切れば血が出るような激しい感情をダイレクトに表した音に困惑しました。
ただその後、音楽学者の沼野雄司さんと研究会を持たせていただき、リームの時代背景、戦後の音楽の歴史とその流れを教えていただき、作曲家しての特徴や譜面の分析をすればするほど、音楽の解釈も深まり、ダンスで何が表現できるだろうかと非常に面白くなってきました。
 リームは 1974 年に 22 歳でデビューしてから現在までに400 曲以上の作曲を手がけ、A.シェーン ベルクなど新ウィーン楽派の影響を受け、音楽界で最も前衛的な作家の一人だと知りました。
 今回、私が踊る演目の「弦楽四重奏曲第 3 番〈胸裡〉」は、7曲で構成された組曲でリームが 24 歳で発表した楽曲です。一方、「Geste zu Vedova ~ヴェドヴァを讃えて」は、大作曲家として世界的に名が知れた 2015 年の 63 歳のときに、イタリアの現代美術画家のエミリオ・ヴェドヴァに影響を受けて作られました。作曲家の異なる節目のこの 2 演目を並べて踊ることはとても興味深いです。
 
― 2作品に込めた思いと、イメージされている世界観について
 
 音楽は2演目ですが、1つの作品として構成を考えています。私の創作テーマである「存在するとはどういうことか」という問いは、本作でも離れることはないと思いますが、それに加えて、リームの音楽に内在するような「人々の内なる感情」ーたとえば、創作過程のなかで他人には見せない生身の自分とその感情を作品に生かせたらと考えています。アルディッティ弦楽四重奏団との新しい出会いが、新しい境地になるような経験にしたいです。 どうぞご期待ください。
 また、10月27日(日)はBUKATUDO HALLにて、小㞍健太によるセミナー「ダンスと音楽のフシギなカンケイ」も開催されるのでこちらも合わせて楽しみたい。
 
 

〈街なかトークカフェ〉
第3回「ダンスと音楽のフシギなカンケイ」
2019年10月27日(日)BUKATSUDO HALL
https://www.kanagawa-ongakudo.com/talkcafe/

公演情報

「アルディッティ弦楽四重奏団×小㞍健太」
2019年11月30日(土) 神奈川県立音楽堂
https://www.kanagawa-ongakudo.com/detail?id=35999

2019年12月1日(日)愛知県芸術劇場 小ホール
https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/000172.html#000172